マウスピース(スリープスプリント)治療

いびきや睡眠時無呼吸症候群は、顎や舌が気道(呼吸の通り道)を一部または完全に塞いでしまうことで起きる症状です。

下顎を前方に突き出した状態で、上下の顎を固定して気道を確保する、マウスピース(スリープスプリント)による治療を行っています。

この方法は導入しやすく身体に負担が少ないため、いびきと比較的軽い無呼吸症候群(軽度~中度)に広く用いられています。

歯ぎしり改善用やスポーツ用のマウスピースとは異なる形状をしています。※保険適用可能な場合もあります。

マウスピース(スリープスプリント)の利点

  • CPAP(鼻にマスクをして空気を送る治療)や外科療法に比べて、患者自身の負担が少ない
  • 装着するだけで呼吸が楽になりいびきが軽減するなど、即効性が期待できる
  • 小型で旅行、出張にも簡単に持ち運び可能です

睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは?

睡眠時無呼吸症候群は、就寝時に無呼吸が繰り返される病気で、Sleep Apnea Syndrome(SAS/サス)と呼ばれています。

中でも、閉塞型睡眠時無呼吸症候群(O-SAS)の方が多いです。睡眠時に自分が無呼吸であることは大変気付きにくく、自覚せずに生活している方が非常に多い病気です。

睡眠時無呼吸症候群用のマウスピースを作る流れ

  1. 医科で紹介状をもらう
  2. 歯科医院で睡眠時無呼吸症候群用のマウスピースを保険で作る場合、医科からの紹介状が必ずいります。家族の方から、寝ているときに息がしていないことが言われたから、だけでは作成することができません。きちんと内科や耳鼻科で検査を受け、その検査の結果「睡眠時無呼吸症候群」と診断され、治療が必要だと言う旨の紹介状が必要です。

  3. 歯や歯ぐきに問題ないかを確認する
  4. 睡眠時無呼吸症候群用のマウスピースを作成するにあたり、お口の状態の型取りが必要です。そのため、きれいに型取りができるよう、虫歯や歯周病がないか、最初に確認します。歯に穴が開いた状態や、歯ぐきが腫れた状態では、うまく型をとることができません。その場合、マウスピースの型取りに先立って、虫歯や歯周病の治療を行います。根っこが膿んだりないか確認するために、レントゲンを撮ることもあります。

  5. 上、下の歯型と噛み合わせをとる
  6. お口の中に問題がなければ、マウスピースを作るための型を取ります。まずは上と下の歯全体の歯型をそれぞれ取ります。そして、重要なのが噛み合わせなのですが、普段被せ物や詰め物を作る時の噛み合わせとは違い、気道が閉じないよう、下のあごを少し前に出した状態で取ります。

  7. マウスピース のお渡し
  8. 型取りしたものから、睡眠時無呼吸症候群用のマウスピースが完成しますので、お渡しします。保険が効きますが、約1万円ほどの負担になります。

  9. 使用後、もう一度検査を受ける
  10. 睡眠時無呼吸症候群用のマウスピースを作成するにあたり、お口の状態の型取りが必要です。マウスピースの使用により、睡眠時に呼吸が止まっている時間や回数がどれだけ減ったかを、再度医科で検査を受ける必要があります。改善が見られない場合はCPAP(持続陽圧呼吸療法)での治療が必要になるかもしれません。

睡眠時無呼吸症候群(SAS)に関する詳細

睡眠時無呼吸症候群は、就寝時に無呼吸が繰り返される病気で、Sleep Apnea Syndrome(SAS/サス)と呼ばれています。中でも、閉塞型睡眠時無呼吸症候群(O-SAS)の方が多いです。睡眠時に自分が無呼吸であることは大変気付きにくく、自覚せずに生活している方が非常に多い病気です。

起床時に口の中が乾いていたり、寝たという感覚がなく起床時に倦怠感を感じる方が多く、それにより集中力が欠如し、日々の生活や仕事にも影響を及ぼしてしまう可能性が非常に高いです。

他の治療法との比較

マウスピース治療は、CPAPや外科療法に比べて患者の負担が少ないというメリットがあります。CPAPは鼻にマスクをして空気を送る治療法であり、外科療法は手術が必要な場合があります。

マウスピースの形状

マウスピース治療用のマウスピースは、歯ぎしり改善用やスポーツ用のものとは異なる形状をしています。患者の口や歯に合わせて作られ、睡眠時に安定した位置を維持することが重要です。

保険適用

マウスピース治療は保険適用可能な場合もあります。詳細は医師や歯科医と相談してください。